神様にお食事を奉ることが「お祭り」なんだそうです。
酒造りは、それ自体が神事のようなものですが、特に収穫が始まる秋から、酒造りに入る冬にかけての時期はお祭りが多くあります。
11月23日、24日は松本にある2つの神社の「新嘗祭」に参列してきました。
現在、11月23日は「勤労感謝の日」となっていますが、元々は「新嘗祭」。天皇陛下が今年の新穀を始めて食べる日です。(詳しくはネットで)
私達酒屋にとっても大切な日。大信州では、今年の新米で作った新酒を、伊勢神宮で醸されている「白酒(しろき)」に限りなく近い形に仕立て、日頃お世話になっている氏神様や崇敬神社に奉納しています。
11月28日は松本酒造協会の「松尾祭」があり、そして、12月1日には当蔵の「松尾祭」を豊野蔵で執り行います。大信州の「松尾様」は、豊野蔵の敷地内にお社があり、そこでお祭りしています。
12月1日というのは、伊勢神宮の12月の月次祭に奉納するお酒を造り始める御酒殿祭が行われる日で、当蔵でもそれにあやかり、氏神様の宮司さんに来ていただき、夕方から神事を始めます。
この時期、夕方ともなると辺りは薄暗くなり、まさに神々しい雰囲気。今年1年、安全で無事に酒造りが行えるよう、そして、美味しいお酒が醸されますよう神様にお祈りします。
(田中 隆一)