お知らせ

2011.12.15

以和為貴

「以和為貴(和を以て貴しと為す)」は下原大杜氏の座右の銘。
もう10年以上も前、大杜氏に「いい酒ってどんな酒?」と聞いたことがあります。
その時の答えが「軽くて幅があって、調和の取れた酒だなぁ」と。
「調和の取れた酒を造るには蔵の調和が取れてなきゃなんねぇ。ギスギスしているとギスい酒になるし、穏やかだと穏やかな酒になる。調和の取れた酒を造るには蔵の和が大切だ」。
そんなことで大杜氏は聖徳太子の17条の憲法の第1条を酒造りの信条にしていました。
大信州ではさらにそこに解釈を加え、「和」とは、取り繕いや表面的な和気あいあいではなく「厳しさ誠実さの中から生まれる一致団結した真の調和」。

このラベルの字は下原大杜氏が書いたものです。

P1010476

当時奥さんに「じいちゃん、人様の目に触れるもんだからみっともない字を書いちゃなんねぇ」と言われ、夜中まで付きっ切りでもう特訓させられたそうです。
「うちのばあさん、寝かせてくんねぇだよ」とぼやいていました。
おかげさまでこんなラベルになり、お酒とは全く関係ないこんな本にも紹介されてしまいました。

五島 勉著 「未来仏ミロクの指は何をさしているか」 P133
http://www.amazon.co.jp/%E6%9C%AA%E6%9D%A5%E4%BB%8F%E3%83%9F%E3%83%AD%E3%82%AF%E3%81%AE%E6%8C%87%E3%81%AF%E4%BD%95%E3%82%92%E3%81%95%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%81%8B%E2%80%952012%E5%B9%B4%E3%83%BB25%E5%B9%B4%E3%83%BB39%E5%B9%B4%E3%81%AE%E7%A7%98%E4%BA%88%E8%A8%80-%E4%BA%94%E5%B3%B6-%E5%8B%89/dp/4921192642/ref=sr_1_1?s=books

P1010470

今年の「以和為貴」も調和のとれた絶品に仕上がっています。

(田中 隆一)