お知らせ

2011.10.11

関信局酒類鑑評会審査会

先週、関東信越国税局酒類鑑評会の審査に行ってきました。昨年から純米の部が新設されています。

今回、数年ぶりの審査員です。
2日間、朝から1時くらいまで吟醸の審査の後、昼食を挟んで純米の部が3時半くらいまで続きます。朝からきき酒しっぱなしで、酒が弱い僕には相当しんどい作業。口に含んだ酒は全て吐いていますが、それでも終わった時には既にヘロヘロ。

今回は審査の前に具体的な審査の指針が伝えられ、ある意味方向がはっきりしていて面白く審査ができました。
吟醸の部では香りの高低よりも質が問われていて、そろそろ吟醸酒のトレンドの潮目かも?と予感させられます。また、欠点と指摘されがちな苦みや渋みも旨さを引き出せば積極的に評価してほしいとのことで、そろそろ鑑賞する吟醸酒から飲んでおいしい吟醸酒へシフトするかもしれません。大信州にとってはうれしい兆しです。

純米酒の審査は吟醸と比べるとずっと気が楽です。多分、バラエティーに富んだ酒質がすでに市場に出回っているので、その特性を積極的に肯定し、醸造要因からくる欠点はしっかり否定する審査基準のため、主観的な物差しが多用でき、審査の自由度が高いように感じました。
実際に審査してみると、確かに積極的に評価したい面白い酒もいくつかあり、逆にソコソコ無難にまとまっている酒は、点数こそ悪くはありませんが面白味に欠けます。

今期の酒質設計にとても勉強になる2日間でした。
この体験をどう生かせるか、もう一度製造計画とにらめっこします。

(田中 隆一)